木下直子(キノシタ ナオコ)

2010年9月博士号取得。2018年現在,早稲田大学日本語教育研究センター 准教授

研究テーマ

博士論文

本研究の目的は,韓国人日本語学習者の日本語のリズム習得過程を解明することである。そしてその研究結果をふまえ,日本語のリズム指導法を検討した。具体的には次の解明を研究課題とした。

  1. 韓国人日本語学習者のリズム習得の変化が捉えられるリズムの計測法
  2. 韓国人日本語学習者の日本語のリズム習得過程(生成・知覚)
  3. 韓国人日本語学習者による文章のリズム的特徴
  4. 生成と知覚との関係
  5. 習得に関わる学習者要因

の5点である。

本研究は2007~2008年度科学研究費補助金基盤研究(C)(2)課題番号19520463(研究代表者:木下直子)の助成を受けて行われたプロジェクトの一部である。(博士論文の構成は別紙[PDF]の通り)

執筆を終えて

長い間,大変お世話になりました。戸田貴子先生をはじめ,日研の先生方や院生の皆様から様々なことを学びました。こちらで学んだことを教育・研究に生かしていきたいと思います。有難うございました。

業績

※最新の情報は以下のデータベースをご参照下さい。

科学研究費補助金等外部研究費の取得

-研究期間研究代表者・分担者の別研究費名称研究課題名
12007~2008年度研究代表者基盤研究(C)19520463「第二言語における日本語特殊拍の習得研究」[成果報告書:PDF
22006~2008年度研究分担者基盤研究(B)18320094「音声習得ストラテジーと発音学習システムに関する実証的研究」
32004~2005年度研究分担者基盤研究(C)16520357「第二言語における発音習得プロセスの実証的研究」
42003~2004年度研究分担者基盤研究(C)15520375「テレビ会議を用いた語学教育のあり方」

著書

cover:コミュニケーションスキルの学び――グローバル社会を生きるためのレッスン
木下直子,木山三佳,徳田恵(共著)
実教出版より2015年4月刊[出版者による紹介
日本語のリズム習得と教育
木下直子(著)
早稲田大学出版部より2011年3月刊
  • エマニュエル・マナロ,シェパード・クリス,木下直子(分担執筆)(2016).第Ⅱ部 批判的思考と市民リテラシーの教育―7.文化,言語と批判的思考の育成.楠見孝,道田泰司(編)『批判的思考と市民リテラシー』誠信書房.
  • エマニュエル・マナロ,シェパード・クリス,木下直子(分担執筆)(2015).第2部 批判的思考の教育―9.外国語教育(第二言語習得).楠見孝,道田泰司(編)『批判的思考――21世紀を生きぬくリテラシーの基盤』新曜社.

論文

  • 木下直子(2010).日本語特殊拍のリズム習得――海外と日本の学習者の比較『2010世界日語教育大会「予稿集」DVD』no.413.
  • クリス・シェパード,木下直子(2010).「テレビ会議システムを用いた遠隔授業の在り方について」『2010世界日語教育大会「予稿集」DVD』no.433.
  • 木下直子(2009).韓国語リズムの再検討『明海大学外国語学部論集』21,169-177.
  • 中川千恵子,クリス・シェパード,木下直子(2008).発音学習における学習成功者と学習遅滞者の学習スタイルと学習ストラテジーの違い『2008年日本語教育学会秋季大会予稿集』146-151.
  • 木下直子(2008).韓国語のリズム――ソウル方言話者と釜山方言話者の比較から『第22回日本音声学会全国大会予稿集』43-48.
  • 木下直子(2008).日本語学習者の特殊拍生成の習得――リズム型・モーラ数・リズムの複雑さの影響『日本學報』72,1-10.
  • Kinoshita, N. (2008). The acquisition of temporal categorical perception by Japanese second language learners, ISCA Workshop on Experimental Linguistics, 121-124.
  • 木下直子(2008).カテゴリー的知覚の変化とリズム習得『日本語教育学世界大会2008――第7回日本語教育国際研究大会予稿集 2』353-356.
  • Kinoshita, N. & Sheppard, C. (2008). The acquisition of lexical rhythm and duration by Japanese second language learners, Laboratory Phonology, 11, 79-80.
  • 木下直子(2008).日本語特殊拍生成の習得順序――リズム型からの考察『韓国日本学会第76回国際学術大会 Proceedings』67-71.
  • 木下直子(2007).日本語長母音と短母音の知覚習得過程――韓国人日本語学習者の場合『日本學報』72,1-12.
  • 木下直子(2007).日本語長母音知覚と個人要因――韓国人学習者の場合『日本語教育方法研究会誌』14(1),10-11.
  • 木下直子(2007).韓国人日本語学習者の日本語習得過程――長音知覚の場合『韓国日本学会第74回国際学術大会 Proceedings』129-132.
  • 木下直子(2006).第二言語における日本語のリズム――計測法の検討『平成18年度日本語教育学会第3回研究集会予稿集』77-80.
  • 木下直子,戸田貴子(2005).発音が上手になる学習者の特徴――学習開始年齢と到着年齢を中心に『早稲田大学日本語教育研究』7,153-163.
  • 木下直子,戸田貴子(2005).第二言語における発音習得度に関する一考察『日本音声学会全国大会予稿集』173-178.
  • Sheppard,C.,木下直子(2005).Factors determining evaluated pronunciation levels of Japanese university learners of English『日本音声学会全国大会予稿集』167-172.
  • 木下直子(2004).日本語学習者の知覚学習スタイル――韓国人大学生の場合『明海日本語』9,41-50.
  • 木下直子,クリス・シェパード,小池圭美,静谷麻美,遠山千佳(2004).学習スタイル調査研究――信頼性のある調査質問紙の検討『2004年日本語教育国際研究大会予稿集発表 1』191-196.
  • 木下直子(2003).発音テストで何を測ったか――因子分析による妥当性の確認『早稲田大学語学研究所紀要』59,125-136.

発表

  • 木下直子(2010).「日本語特殊拍のリズム習得――海外と日本の学習者の比較」2010世界日語教育大会(台湾:国立政治大学).
  • クリス・シェパード,木下直子(2010).「テレビ会議システムを用いた遠隔授業の在り方について」2010世界日語教育大会(台湾:国立政治大学).
  • 中川千恵子,木下直子(2008).「発音学習における学習成功者と学習遅滞者の学習スタイルの違い――自律学習に向けた指導法」13th Symposium on Japanese Language Education in Europe, p.60(チャナッカレ オンセキズ マルト大学,トルコ).
  • 木下直子(2008年).「韓国人日本語学習者によるモーラリズムの習得について」第8回「日本語教育と音声」研究会(早稲田大学).
  • Nakagawa, C., Sheppard, C., & Kinoshita, N. (2008). A comparison of the learning methods of more an less successful learners of Japanese pronunciation, International conference of teaching and learning 2008, p.55 (Multimedia University, Malaysia).
  • 中川千恵子,クリス・シェパード,木下直子(2008).「発音学習における学習成功者と学習遅滞者の学習方法の違い」The 6th International Conference on Practical Linguistics of Japanese(San Francisco State University).
  • Kinoshita, N. & Sheppard, C. (2007) Applying TBLT to videoconferencing — The effects of pre-task preparation on performance. Presented at the 2nd International Conference on Task-Based Language Teaching, University of Hawaii.
  • 木下直子(2007年3月17日).「日本語長母音知覚と個人要因――韓国人学習者の場合」日本語教育方法研究会第28回研究会(早稲田大学).
  • 木下直子(2007年2月10日).「韓国人日本語学習者の日本語習得過程――長音知覚の場合」韓国日本学会第74回国際学術大会(韓国:建国大学校).
  • 木下直子(2006年8月6日).「モーラリズムの習得過程――韓国人学習者の特殊拍知覚の場合」日本語教育国際研究大会 ICJLE2006(アメリカ:コロンビア大学)
  • 木下直子(2006年6月17日).「第二言語における日本語のリズム――計測法の検討」2006年度第3回日本語教育学会研究集会(名古屋大学).
  • 木下直子,戸田貴子(2005年9月24日).「第二言語における発音習得度に関する一考察」日本音声学会全国大会(県立広島大学).
  • Sheppard,C.,木下直子(2005年9月24日).‘Factors determining evaluated pronunciation levels of Japanese university learners of English’ 日本音声学会全国大会(県立広島大学).
  • 木下直子,戸田貴子(2005年8月20日).「発音習得度の高いgood-learnerによる発音の特徴」カナダ日本語教育振興会年次大会(カナダ:ビクトリア大学).
  • Kinoshita, N. (2005, July). A re-measurement of perceptual learning styles gender, age and L1. Presented at the 14th World Congress of Applied Linguistics, Madison, Wisconsin.
  • 木下直子(2005年7月9日).「発音の上達に関わる要因について」第3回「日本語教育と音声」研究会(早稲田大学).
  • 木下直子,戸田貴子,クリス・シェパード(2005).「発音習得度の高いgood-learnerによる発音の特徴」カナダ日本語教育振興会(カルガリー大学).

プロフィール