前途遼遠(ぜんとりょうえん) II

山﨑遼子(研究内容紹介

Chapter 1 「教職大学院」

Lakeridge high schoolこの9月から,オレゴン州 Lake Oswego市にある Lakeridge高校で,日本語教師として働くことになった。

昨年,同じ時期には,教育実習生として同じ州内の異なる学校で,日本語の先生の実践を見学していた。今,振り返ると,教育実習のうちに学ぶことが多くあったと実感している。

Lakeridge high schoolたとえば,成績のつけかた。オレゴン州内の高校の殆どは,成績をコンピュータに入力し,計算する方法をとっている。出欠や,生徒に関する情報も全て,コンピュータで管理されている。それらのコンピュータ上のシステムは,昨年経験した教育実習がなかったらば,今スムーズに扱えていないだろう。

また,どのように生徒にDifferentiated Instruction(一人ひとりの生徒に応じた異なる指導を行うことで,有効な学びが生まれるという教育概念とその教育方法。「個別化」とも言えるだろう。)を行っていくか,という問いに対する私の現在の日々の試行錯誤は,教職大学院在籍中の教育実習期間に身につけた,「私の教育に対する姿勢」である。

日本の教職大学院ブーム(?!)の中,早稲田大学も教職大学院を設置認可申請中(参考1参考2)ということであるが,大学は,教育実習生もしくは未来の教師が,どれだけの知識,スキル,態度等を教育実習中に身につけているのかということを常に問いながら,名だけではない大学院を目指していく事が重要である。(写真はいずれも,Lakeridge Senior High School 入り口) [2007-11]

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