書評:私も「移動する子ども」だった――異なる言語の間で育った子どもたちのライフストーリー
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ニューヨークのローカル新聞『週刊NY生活』858号(2022年3月19日)に掲載 | 藤田麻紀さん ニューヨーク在住 |
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『私も「移動する子ども」だった』を読んで
...複数言語能力を親が考えるだけでなく,子ども本人がどのように意識して考えられるようになるのかを考えています。 | 藤田麻紀さん ニューヨーク在住 |
「移動する子ども」のもつ大いなる可能性
まず第一に一番心に響いたのは,複数言語環境の中で育った方々がそれぞれアイデンティティ・クライシスを経験し葛藤を乗り越えた後... | 田村理佳さん ロンドン在住,Chelsea Kodomo no Hiroba |
時には向き合い,時には見守る親になって
この著書に出ている様々な子どもたちのライフストーリーを読んで,環境と言語が一人の人生に及ぼす様々影響について考えさせられました... | 金順姫さん 仙台在住 |
日々言葉を紡ぎながら他人や世界と向き合って生きている全ての人への示唆
韓国で外国語高校に通っていた時,私の周りには「移動する子ども」としての経験を持つ友人が非常に多かった。ただ外国語を学ぶことが好きで... | 尹智鉉さん 早稲田大学日本語教育研究センター |
『私も「移動する子ども」だった』を読んで
10人の若者が,子ども時代を振り返り,今の自分を見つめ,自分を語る素直さと率直さ。自分をありのままに... | 佐藤ブリューゲル敬子さん アーヘン工科大学 |
子どもを追い込むのは周囲
この本を読んで,私は,海外を移動してきた子どもたちの複雑な心境と言語習得における心の葛藤の様子を初めて知り... | 中村 洋子さん 埼玉県立川越女子高等学校 |
“移動する子どもだった”皆さんのたくましさに魅せられました
読み始めたら,とても面白く,一気に読みました。時には感心し,時には笑い,そして感動しました... | 稲葉 美穂さん オーストラリア,モナシュ大学博士課程院生 |
これからの学校とJSLの子どもたちを思う
欧米に比べ,人々が移動することが少なかった日本においては,日本語という共通語の習得は,当たり前感が強く... | 高際 伊都子さん 渋谷教育学園渋谷中学高等学校副校長 |
一人一人の中の複言語・複文化を育てるという視点
本書のインタビューの一つ一つが興味深く,引き込まれました。そして,お一人お一人のライフストーリーの... | 小間井 麗さん INALCO:フランス国立東洋言語文化大学 |
移動する子どもは可哀想ではない,新たなものを受け入れたら更に自分が豊かになる
「移動する子ども」に関しては,どうしてもネガティブなイメージと結び付けられるが,本書は... | モラレス松原礼子さん ブラジル,サンパウロ大学 |
多言語・多文化の子どもは特殊ではない
本書を読んで,日本にも今はいろいろな言語的,文化的バックグラウンドを持つ若い人が育っていることを... | 中島さおりさん パリ在住,翻訳家・エッセイスト |
真の人間形成に役立つ日本語の教材作りに役立てたい
2011年,オーストラリアNSW州では,継承語としての日本語(Heritage Japanese)という選択科目が... | ニシムラ・パーク葉子さん オーストラリア・ニューサウスウェールズ州教育訓練省 |
社会の偏見差別を変えていくのは個人である
コミュニケーションに使える英語を習いたいと要望がこれだけ多いにもかかわらず,今の学校... | ニシムラ・パーク葉子さん オーストラリア・ニューサウスウェールズ州教育訓練省 |
コミュニケーションの本質を学べる「新しくて具体的な手引書」
「多言語,多文化の中で育った経験」を持つ10名のライフストーリーから得るものは多い... | 柴田俊明さん 伊藤忠記念財団 |
言葉の獲得に必要なこと
今回,『私も「移動する子ども」だった』を読み,この10人が言葉を獲得してきた理由として一番... | 片岡伸子さん 読書推進運動協議会 |
「言葉」「アイデンティティ」について,人として親として大きなアドバイスを得た1冊
本書は,日本と韓国の2つの国籍を持つ娘の親として,気になっている課題である「言葉」... | 近藤邦子さん 当研究科2期生,会社員 |
だれもが「移動する子ども」なのかもしれない
川上さんが「移動する子ども」だった10人の若者にライフストーリーを語らせることでつむいできたことは,... | 堀井惠子さん 武蔵野大学大学院 |
移動する子どもたちを応援します
本書を読んで,様々な事情で「移動する子どもだった」人たちのライフストーリーを身近に感じ,... | 橋本博子さん オーストラリア・モナシュ大学 |
伝えたい気持ちは言葉になる
私の夫はフィリピン人で,17年前からフィリピンで暮らしています。そして,... | 小川二美子さん フィリピン在住,会社員 |
「移動する子どもたち」みんなの思いを,たくさん受け止めました
日本で「移動する子ども」と関わって20年になります。本書を読んで,複数の言語と... | 小川郁子さん 東京都中学校日本語学級教員 |
子どもたちが日本語を学ぶことに疑問を持った時に一緒に読みたいと思う
引き込まれるように10人の「移動する子ども」だった方のライフストーリを,一気に読んだ... | クレニン道上まどか さん スイス:ベルン日本語教室・教師 |
いつか自分探しを始める息子にこの本を
今月1歳9カ月になる息子はニュージーランドと日本の2つの国籍,2つの名前を持っています。息子は... | 木下直子 さん 明海大学総合教育センター |
私も「移動する子ども」でした。そして現在は「移動する子ども」の母です。
本書が非常に興味深いのは,それぞれ異なったバックグラウンドを持つ10人の「移動する子ども」への... | 岡部めぐみ さん スイス:ルツェルン在住,スイスこども図書館館長 |
「移動する子ども」たちとともに――信頼しあえる関係を築くために
「移動する子ども」を教える教師でもあり,スウェーデンで複数言語の中で育ち思春期を向かえた... | 松井久子 さん スウェーデン:ストックホルム日本人補習学校 講師 |
「移動する子ども」のアイデンティティ――「お得な自分」に気づくとき
10年余前に日本人学校の教員としてアイルランドに渡り,現在当地で日本語教師として働く... | 稲垣みどり さん アイルランド在住 日本語教師 |
「移動する子ども」の母として思うこと
この本を読んでまず感じたのは,自分がカウンセリングを受けているような気持ちになった... | 吉冨ゆかり さん スイス:ルツェルン在住,子育てママ |
「自分」を持っている子どもへ成長してほしい!
本書は,異なる言語体験をもつ10人の方々とのインタビューと,それに続く川上先生の分析... | 渡辺未穂子さん ニューヨーク在住,子育てママ |
「周縁」にいる私達の,想像をこえた語り
私自身は「移動する子ども」であった経歴はない。私が立っている位置は,今も昔も... | 山本絵美さん オランダ:ハーグ・ロッテ補習校教師・ライデン大学大学院 |
「移動する子ども」それぞれの日本語史――ダイナミックでユニークな人生の足跡
この本には「移動する子ども」として日本語を習得している最中の学習者本人,またそれを子どもに... | 中村栄子さん (シドニー在住 日本語教師) |
心に寄り添うことの大切さ
私は「移動する子ども」だったという表題に心引かれ興味を持ちました。以前,私は東京都の... | 土屋康子さん 元東京都公立幼稚園教諭 |
新たな文化や社会の担い手としての「移動する子どもたち」の姿が浮き彫りに
大学で学校教員になる学生たちに外国にルーツを持つ子どもたちの話をしていますが,... | 市瀬智紀さん 宮城教育大学 |
「移動する子どもたち」の“葛藤”
自己形成,つまり,アイデンティティの確立には何らかの言語文化集団への帰属は避けられず... | 鎌田修さん 南山大学 |
ライフストーリー研究から学べること
この本は,「移動する子ども」だった「私たち」が語るライフストーリーの本である。... | 由井紀久子さん 京都外国語大学 |
「せざるを得ない」から「する」へ
セイン・カミュやフィフィなど10人の「移動する子ども」だった若者たちが,自らが体験... | 門倉正美さん 横浜国立大学留学生センター |
アイデンティティとことばの学習――「能力」ではなく「意識」が「その人」を形成する
かつて「移動する子ども」だった私は今「移動する子ども」の親となって,ドイツで生活を... | 三輪聖さん ハレ・ヴィッテンベルク大学 |
「移動する子ども」の母親として子どもに期待すること
私は「移動する子ども」の母親です。子どもは,日本と韓国2つの国籍を持っています。日本で... | 鴻野豊子さん 早稲田大学 |
全ては一人一人の声から始まる――「移動する子ども」だった私が「移動する子ども」の語りを読んで
私自身「移動する子ども」だった。親の転勤に伴われ,子ども時代を海外で過ごした。その... | 山口悠希子さん シンガポール国立大学 |
響け!「移動する子どもたち」の声
“複数の言語との接触が同時に複数の「生き方」との接触だ”という帯の言葉に惹かれて... | 嶋田和子さん イーストウエスト日本語学校 |
私も「移動する子ども」を育ててきました
私も「移動する子ども」を育ててきました。この本を読んで真っ先に思ったのは,娘が小さい頃... | トムソン木下千尋さん ニューサウスウェルズ大学 |
私も『移動する子ども』だった(ブログ『All about FIFI』より)
外国籍でありながら日本で育ってきた著名人による貴重な幼少期の体験談やアイデンティティー... | フィフィさん タレント |
推薦のことば
10人の「移動する子ども」だった方々のお話は,複数の言語との接触が同時に複数の「生き方」... | 西原鈴子さん 文化庁文化審議会会長,日本語教育学会元会長 |
推薦のことば
西原鈴子(文化庁文化審議会会長,日本語教育学会元会長)
10人の「移動する子ども」だった方々のお話は,複数の言語との接触が同時に複数の「生き方」との接触だと教えてくれます。これは移動というオプションで育まれた豊かなこころの軌跡の物語です。研究者にはわくわくするデータ,子育てをする人には得難い参考書,成長中の若者には力強い応援歌となることでしょう。