各地の学校・自治体等との連携プロジェクト
各地の学校で,JSL児童生徒の日本語能力を把握する「JSLバンドスケール」を使って,日本語教育支援システムの構築を目指すプロジェクトです。
大久保小学校プロジェクト
このプロジェクトは,2004年度から「JSLバンドスケール」(小学校編)を使って継続的に調査研究を行っているプロジェクトです。
新宿区立大久保小学校は,東京都新宿区にあり,外国籍居住者が人口の3人にひとりという大久保地区にあります。本プロジェクトでは,大久保小学校に在籍するJSLの子どもたちの日本語能力を「JSLバンドスケール」(小学校編)を使って把握し,どのような指導が必要かについて小学校側と本研究室と協働で調査研究を行っています。同校には,本研究室の複数の院生が常駐し,日々のクラスの授業観察や院生による授業実践を行いながら,調査を続けています。
2004年度の「日本語能力調査」は2004年7,9~11月,2005年2~3月に約40名の児童を対象に行われました。本研究室の総力を上げた調査でした。
参考文献
- 川上郁雄(2005).JSLバンドスケールを使った言語能力の把握―年少者日本語教育の実践研究として『2005年度日本語教育学会春季大会予稿集』pp.143-148.
愛川高校プロジェクト
このプロジェクトは,神奈川県立愛川高校より本研究室に調査依頼があって始まったプロジェクトで,「JSLバンドスケール」(中学・高校編)を使った本格的な調査研究です。
2005年9月4日から30日までの4週間,同校に在籍するJSL生徒を対象に調査が行われました。これも,本研究室の総力を上げた調査です。JSLの高校生を対象にした「日本語能力」調査は,他に例がなく,その成果が期待されています。
なお,上記の調査研究は,2004~2007年度文部科学省科学研究助成・基盤研究(B)(2)「研究課題:年少者日本語教育における日本語教材,教授法および教育行政システム構築に関する研究」(代表 川上郁雄,課題番号:16320067)の一環です。