修士課程14期生(2007年9月入学)

金世真(キム セジン)

自己紹介

韓国淑明女子大学卒業。学部時代中央大学での交換留学をきっかけで,教室では習っていなかった「生きた日本語」の面白さ,「コミュニケーション」の楽しさに目覚め,大学院に進学し日本語教育における教育文法を研究するに至りました。

修了後は韓国で日本語教育に携わり,実践とともに研究活動を続けていきたいと思います。

研究テーマ

語用論的観点からみた文末表現

修士論文

題目

終助詞「かな」の語用論的考察――FTA補償マーカーの機能を中心に

キーワード

「かな」,不確定性,FTA(Face Threatening Act),ポライトネス・ストラテジー,婉曲

主な参考文献
  • 安達太郎(1999).『日本語研究叢書 11――日本語疑問文における判断の諸相』くろしお出版.
  • グリーン,G.M.(1990).深田淳(訳)『プラグマティックスとは何か――語用論概説』産業図書.(Green, G. M. (1989). Pragmatics and natural language understanding. Lawrence Erlbaum Associates.)
  • Brown, P., & Levinson, S. (1987). Politeness: Some universals in language usage. Cambridge University Press.

研究業績

学位論文
  • 金世真(2009).『終助詞「かな」の語用論的考察――FTA補償マーカーの機能を中心に』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).
学会発表
  • 金世真(2008年12月).「FTA補償マーカーとしてのカナ」日本語用論学会.

辛璟恩(シン ギョンウン)

自己紹介

韓国出身です。論文で使われる表現に興味を持っています。留学生の中でも大学院に入り,論文を読んだり,書いたりする方がいると思います。自分もそうですが,そのとき,論文ではどのような表現を使えばいいのか悩む時があります。そのような方に役立つ研究がしたいと思っています。

研究テーマ

人文科学系学術論文における「と考えられる。」と「と思われる。」の使いわけ――日本語教育学および日本語学を中心に

キーワード

論文,「と考えられる」,「と思われる」,アカデミック・ライティング

主な参考文献
  • 浅野裕子(1996).「と思われる」にみる日英の語用論的原則『日本語教育』88,35-47.
  • 大島弥生(2003).日本語アカデミック・ライティング教育の可能性――日本語非母語・母語話者双方に資するものを目指して『言語文化と日本語教育 2003年増刊特集号』198-224.
  • 佐藤勢紀子,仁科浩美(1997).工学系学術論文に見られる「と考えられる」の機能『日本語教育』93,61-72.

TRẦN THỊ MINH PHƯƠNG(チャン ティ ミン フォン)

自己紹介

ハノイ国家大学外国語大学の日本語講師ですが,まだ経験が浅くて不十分なところがいっぱいあるので,これから教育文法研究室の皆様からいろいろなご指導をいただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。自分が何年間も教壇に立っていましたが悩んでいることは山ほど積んでいます。自分の中ではいつも解決したいんですが糸口がなかなか見つからない状態です。やっぱり日本語教育に関する知識はいくら豊かに持っていても実際の日本語教育現場に触れないと,どんな問題が出るか分からないと思います。もちろん理論は実践の元なんですが実践現場では思いがけないことがよく出てくるので本当に難しいと思います。今度小林先生の研究室で優秀な先輩の皆様と一緒に勉強できて本当に光栄な私です。できるだけ日本での第一線の日本語教育を身につけたいです。皆様と一緒に頑張りたいと思います。これから,皆様と楽しくて有意義な大学院生活を送りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

研究テーマ

日本語学習者の文法習得

修士論文

題目

日本語学習者における形式名詞「の」「こと」の習得――ベトナム語母語話者の場合

キーワード

ベトナム語母語話者,母語干渉,ユニット形成ストラテジー,文法習得

主な参考文献
  • オックスフォード,R.L.(1994).宍戸通庸,伴紀子(訳)『言語学習ストラテジー』凡人社.
  • 野田尚史,迫田久美子,渋谷勝己,小林典子(2002).『日本語学習者の文法習得』大修館書店.
  • 小林ミナ(2005).コミュニケーションに役に立つ日本語教育文法『コミュニケーションのための日本語教育文法』(pp.23-41)くろしお出版.
  • エリス,R.(1996).金子朝子(訳)『第二言語習得序説――学習者の言語研究』研究社.

経歴

2002~現在
ハノイ国家大学外国語大学日本語科の日本語講師