書評
宇土泰寛(2000)『地球号の子どもたち』創友社
現在の日本の小学校における学校文化や教師のあり方を批判するだけでなく,筆者が考える国際理解教育観を明らかにし,自らの教師経験を踏まえた具体的なカリキュラムの作成と担任教師の実践を記述した実践研究である。カリキュラム内容は,日本語支援を必要とする外国人児童生徒のみを対象とした国際理解教育や多文化理解教育ではなく,日本人児童と外国人児童,そして教師自身も共に学び成長して行く「地球的視点」からのアプローチに特色が見られる。
本書は,多様化する社会に生きる子ども達への学校現場における国際理解教育や多文化教育の具体的実践方法を提示しており,各学校現場で実施している国際理解教育のあり方の見直しや,今後の実践において参考になるであろう。 (間橋理加)