前途遼遠@オレゴン
――遼子のアメリカ大学院留学だより

山﨑遼子(研究内容紹介

第6回 「教育実習報告―Authenticな活動って?(2007年1月)」

サウスリッジ高校で日本語のクラスを教える実習がはじまった。私が担当しているのは,日本語2(日本語学習二年目)と日本語3(同三年目)で一クラス約30~35人が週に5回,60分から80分教室で日本語を学んでいる。

35人という生徒数の大きいクラスで,一人一人がいかにAuthenticな日本語使用・学習をしていけるかということを,大きな課題の一つとして私は捉えている。Authenticとは,私が考えるところでは,「生きる文脈にのった,真の」という意味である。

サウスリッジ高校 日本語2

例えば,先週は「好き・嫌い」と「その(好き嫌いの)度合い」の表現を学習した。教科書に載せられたイメージや写真を使い,生徒が会話練習するということ以外に何かできないだろうか。考えた末,次のようなグループ活動を行うことにした。まず,生徒一人一人に2つ好きなこと(またその度合い)と,1つ嫌いなことを日本語で書き,提出してもらった。それをもとに私が教室のメンバーの好き嫌いを一覧にし,次のクラスで生徒に配った。次に,生徒は4~5人のグループでその一覧を見ながら誰がクラス内のどの人物かを予想した。そして会話により答えを発見し,最後に全体で一人一人好き嫌いを発表するという活動をした(多く予想が的中したグループはポイントをもらえる)。

この活動のメリットは,言語4技能を駆使して「好き,嫌い」の文型を使えたということだけではない。生徒は教室という社会で,「グループで議論」し,「会話」によって教室に存在する「他者を知り」,それから,自分の好き嫌いを「自己表現し,他者と共有した。」これら「」内は全て他者の存在する社会的活動である。これは「Authentic」な活動につながる第一歩といえるのではないか。また,自分たち(高校生)の興味のある単語をより多く学べたということ,「予想する」という認知的活動を行えたこともメリットの一つである。

時間の限られた教室活動において,Authenticな活動を最大限行うには,,,?思考をめぐらす毎日である。(写真:サウスリッジ高校 日本語2)

< 前回へ次回へ >