前途遼遠@オレゴン
――遼子のアメリカ大学院留学だより

山﨑遼子(研究内容紹介

第5回 「銃で何を守るのか(2006年11月)」

雨上がりの虹

突然のサイレンの音。

教室で授業をうけていた生徒のたちに,教師が「(教室の)窓と扉から離れたところに集まって座りなさい。」と指示を出した。

教室の戸口と窓の鍵,窓にかかるカーテンも完全に締め切られ,教師も生徒も静かに待機する。

これは,Lockdrillと呼ばれる,銃襲撃から逃れるための避難訓練である。近日,多発傾向にある学校の銃襲撃に備え,アメリカの学校では,このような訓練をすることを余儀なくされている。

アメリカでは,「銃を持つこと」は憲法で保障されている「権利」である。ヨーロッパの封建制の反省から学び,独裁政治が起こったときに,市民が蜂起できるよう,武装することが法律で保障されているのである。

しかし,銃を持つことで,本当に自由を獲得できるのだろうか。

一つの考えが常に「正しく」は有り得ない。歴史から学ぶことは重要であるが,その考えが現在の社会に対応する適切な考えであるのか,事を多面的に見て,考え,行動していかなければならない。

学校と銃。本来,接近するはずのないものが接近しているのだから。(写真:雨上がりの虹)

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