前途遼遠ぜんとりょうえん@オレゴン
――遼子のアメリカ大学院留学だより

山﨑遼子(研究内容紹介

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第1回 「リスと妊婦」[2006-07]

6月末から,アメリカのオレゴン州にあるポートランド州立大学大学院教員養成課程で留学生として学んでいる。専門分野は「高校生への日本語教育」である。滞在期間は約1年3ヶ月。このページには,オレゴンでの私(山﨑遼子)の前途を綴りたい。

リスポートランドは都市と自然が融合し,住みやすい。長野県育ちの私としては,建物の合間から,緑木や山や夕焼けを見ることができるだけで幸せである。公園やキャンパスではしばしばリスを見かける。先日,私が舌打ちをし続けると,仲間の声と感じたのだろうか,リスが一匹近くに寄ってきた(写真)。お金を払わないで犬や猫以外の動物が見られるのも,私にとって小さな幸せである。

最後に小話を一つ。先週まで「人間発達」をテーマにした心理学の授業を受講していた。受精から老化まで人間発達を様々な側面から追う中で,新生児が生まれる前後が特に焦点化されていた。その授業で一番驚いたのは,授業を担当していた先生が「妊婦さん!」だったことである。3週間後が予定日というのに,大きなおなかを抱えながらも一日中授業を担当している先生から受ける「人間発達」の集中講義は,妙にリアリティがあった。

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