籔本容子のロンドン教育現場やぶにらみ

籔本容子(研究内容紹介

第3回 小学校のクラスで

ロンドンに来て,もうすぐ一年が経とうとしています。こちらの地で,たくさんの子ども達との出会いがあり,感動がありました。そして,現在も継続して様々な実践を,ここロンドンでさせていただいていることに対して感謝の気持ちでいっぱいです。

さて,今回は,私がイギリスの小学校で実践した文字指導の授業について紹介します。

写真1:漢字が中国から来た説明これらの教材は,初めての文字指導の際に使用したものです。まず,日本語の文字には,大まかに,漢字,ひらがな,カタカナの3種類の文字があることを紹介しました。次に,その中で,漢字は中国から伝わってきたこと,そしてその文字は,表意文字であり,どの漢字も一つ一つ意味があることを紹介しました。(写真1:漢字が中国から来た説明)

写真2:3種類の文字の成り立ちここでは,漢字の成り立ちのクイズをし,私とのやり取りを通して実感してもらうことにしました。さらに,それらの漢字は,日本人の知恵によって,ひらがなやカタカナに発展したことを紹介しました。ひらがなは,漢字の文字の形をくずして出来たこと,カタカナは,漢字の一部の形をとって出来たことを,写真2の教材を使って説明しました。(写真2:3種類の文字の成り立ち)

今回は,「礼」の漢字を使って,その変化を示しました。この漢字を取り上げたのは,ひらがなへくずした際その変化がわかりやすいこと,カタカナに関しては,つくり旁の形がカタカナの「レ」に似ているので,一部をとって出来たということが視覚で明らかであるという理由からです。また,この教材の「礼」は,つくり旁が取れるようになっており,そのつくり旁を取って,カタカナの「レ」のところに移動させ重ねることで,その変化がよりわかりやすいように工夫されています。実際に授業の中で,ひらがなとカタカナの成り立ちを説明しながら,その変化の様子をジェスチャーで示しましたが,子ども達はその成り立ちをしっかりと理解してくれていました。

また,教室に,ひらがな表とカタカナ表を貼り,それを使って,ひらがなとカタカナがアルファベットと同じ表音文字であることも紹介しました。最後に,日本のお菓子のパッケージを使って,実際に3種類の文字がどのように使われているのかをみんなで確認し,その日の文字指導は終了しました。その日の授業の目標は,「日本語の文字には大きく分けて3種類あること,そしてそれぞれの文字の成り立ちを知ること」としていましたが,この教材を使って充分に目標が達成できたと思っています。次からは,実際の文字指導に入っています。

写真3:アニメフェスティバルの様子では,最後に,5月24日(日)に,ロンドンのアニメフェスティバルに行った様子をご紹介します。イギリス人の知人に誘ってもらい訪れたのですが,日本のアニメが大変人気で,コスプレをした若者がその会場に大勢集まっており,その熱気に驚かされました。アニメ好きの彼らが,日本語を学習するモチベーションが高いのもわかるような気がしました。秋にも開催されるということで,また,訪れてみようと思っています。(写真3:アニメフェスティバルの様子)

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