籔本容子のロンドン教育現場やぶにらみ

籔本容子(研究内容紹介

第2回 難民の子ども達のクラスで

授業で扱った色シート

今回は,私が,週一回訪問している,Refugee Clubの実践について紹介します。第一回目に紹介した通り,ここのクラブは,難民の子ども達の教育支援を行う放課後クラブですが,実際のところは,そこの地域に住んでいるさまざまな人種の方々が参加しており,もちろんイギリス人も例外ではありません。そこのクラブには,大人も子どもも,イギリス人もその他の国の人々も,みんなを温かく受け入れてくれる雰囲気があり,こうした雰囲気が,多くの人々をひきつける理由になっているのだと思います。私自身も例外ではなく,毎週楽しみに参加しています。(写真1:授業で扱った色シート)

さて,ここからは,実際の私の授業内容に移ります。今回ご紹介するのは,色の学習をした授業についてです。この授業の実践をする前に,既に,虹を見た経験を出し合いつつ,虹の色の語彙を導入し,さらにはそこで覚えた語彙を使って,自分達で虹の絵を描く授業を行いました。また,別の日には,春になり,街にはたくさんの花が咲いているので,日本のチューリップの歌を紹介し,みんなで歌った後,チューリップの花の色を覚えました。さらに,一人ひとりが折り紙でチューリップの花を作り,花壇に飾るという活動もしています。そして,今回ご紹介するのが,細長い折り紙で,輪をつくり,それを繋げて首飾りを作る活動です。この日は,12色の色の名前を学びました。折り紙の色を見ながら,一つ一つの色の名前をみんなでリピートしたり,クイズをしたりしました。また,一人ひとりに色シート(写真1を参照)を配り,一枚一枚細長い折り紙を取り出すごとに,何色かをシートで確認し,声に出しながら,首飾りを作っていきました。活動事態は,とても単純なものですが,いろいろな年齢の子ども達や大人達が集まって,一つ一つ色を確認し,一緒にその色の名前を覚えたり,声に出したりすることが,そこに参加した人たちにとって,とても楽しい活動のようでした。私も,全体での活動がひと段落し,個々で首飾りを作る活動に移った際,ひとつの丸テーブルの輪の中に入り,一緒に活動に加わりました。この授業は,楽しく作業をする中で,結果として12色の言葉を自然と覚え,さらに,自宅に持ち帰ることのできる首飾りを形として残すことが出来る点で,とても良い授業であったと思います。そして,もっともすばらしいところは,とてもお手軽だということです。折り紙を細長く切って,色シートを作成すれば,みんなで楽しく出来る活動です。色の言葉を学習する上で,折り紙は大変便利ですが,実際のところ,ロンドンで折り紙を購入すると,とても値段が高くてびっくりしてしまいます。このような理由から,授業のポイントとなるところでのみ,折り紙を扱うようにしています。他にも,たくさんの活動をしていますので,また,ご紹介いたします。

家の窓から見たパレード

最後にご紹介するのは,家の窓から見た様子です。(写真2:家の窓から見たパレード)

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