14.年少者日本語教育フォーラム@名古屋

「鈴鹿モデル」の挑戦――「鈴鹿モデル」は他の地域に応用できるのか

中川正春文部科学副大臣「年少者日本語教育フォーラム@名古屋」2010年2月27日,名古屋で「年少者日本語教育フォーラム:「鈴鹿モデル」の挑戦」が行われ,全国から120名の参加があり,JSLの子どもたちのための教育支援のあり方について熱い議論が交わされました。

フォーラムは,中川正春文部科学副大臣のご挨拶から始まり(写真),早稲田大学制作の「鈴鹿モデル」のDVDの上映のあと水井健次鈴鹿市教育長が基調講演を行いました。

つづいて,「鈴鹿モデル」は他の地域に応用可能かをめぐり文部科学省初等中等教育局国際教育課長の中井一浩氏,美濃加茂市の林伍彦氏ほか,可児市,太田市,目黒区から意見表明がありました。

さらに,参加者が会場の12のテーブルに分かれて,意見交流を行い,そのうえで,全体討論で,以下のような論点について議論を深めました。

  • 「JSLバンドスケールは負担がかからないのか」
  • 「日本語教育コーディネーターは,どのような働きをするのか」
  • 「ことばの教育と学力保障をどうつなげるのか」

など。

中川智子さん(鈴鹿市日本語教育コーディネーター),河上加苗さん(目黒区日本語教育コーディネーター,いずれも川上研究室出身)をはじめ,現場の先生方や教育行政の方,研究者などからさまざまな意見が出されました。

中井国際教育課長より,来年度の施策に「日本語教育コーディネーター」を要求できる予算枠があることが紹介されるました。

最後に,早稲田大学の宮崎里司氏より,「JSLの子どもを引き受けることを負担に思うのではなく,学ぶチャンスと考えるべき」というまとめの言葉が述べられ,熱い議論が終了しました。

参加者のアンケートには,JSLバンドスケールを使ってみたい,早稲田大学制作のDVDを申し込みたいなど,多数の意見が寄せられました。