タイの日本語教師奮闘記

武蔵祐子

Thailandタイ来て約一ヶ月,現在はまだ赴任前のタイ語の語学研修中で,実際に日本語教師として教壇に立つまでまだ少し時間がある。そこで,今回は,タイに来るにあたり一番気がかりだったことについて書いてみたい。

第2回 タイの犬

タイに行くにあたり一番心配だったことは犬である。というのも,出発前にいろいろな病気・犯罪について勉強する機会があったのだが,その中で一番衝撃的だったのが狂犬病だったからである。

Dog 1狂犬病とは狂犬病に感染した動物(多くは犬)に咬まれるなどして,狂犬病ウィルスに感染し,そして発病してしまうと100%死に至るという恐ろしい病気である。そのため,こちらに来る前に3回も予防接種を打ってきた。予防接種も一度目はさほど痛くはなかったが,二度目,三度目になると体内に抗体ができ始めているためか,なかなか痛い。そして,予防接種をしていても,十分に抗体ができているかわからないため,狂犬病に感染した動物に咬まれた場合は,その後に暴露後ワクチンを再度接種しなければならない。日本以外の多くの国では狂犬病は多く残っている。もちろんタイもそうである。

Dog 2こんな犬に対する恐怖を抱えたまま降り立ったタイ・バンコク。これがまた,やたらと犬が多いのである。いや,バンコクだけでなくどこへ行っても犬だらけである。狂犬病の恐怖が頭をよぎり,はじめは怖くてなかなか外出できずにいた。しかし,よくよく観察してみると昼間の犬は暑さのせいか,死んだように眠りこけていて,まったくもってやる気がないのである。人がけっても起きる気配すらない。

確かに,この暑いタイで昼間から動き回っていたら体力を消耗するだけだろう。昼間の暑い時間は体力温存のために極力動かないと決め込んでいるようだ。

Dog 3というわけで,タイは確かに犬が多いが昼間はあまり心配する必要はなさそうだ。ただし,夜の犬は昼間とうってかわって元気である。犬同士が喧嘩する声をよく耳にする。夜は外出しないほうが無難であろう。もちろん,すべての犬が狂犬病に感染しているわけではない。だが,致死率100%という病気である以上,用心するに越したことはないだろう。これから2年間,上手に犬と付き合っていきたいものだ。

(2005年8月@タイ)

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