28期生(2014年度9月入学)

呉 京児(お きょんあ)

研究・関心分野

日本国内の複言語・複文化環境で育つ児童生徒への日本語教育に関心があります。現在,都内の中学校や学習塾などで,外国人児童生徒の複言語を生かした日本語指導を行っています。これらの実践を通して,子どもにとって必要なことばの学びとは何か,特に,子どもの複言語を生かした日本語教育について考えていきたいです。

学位論文
  • 呉京児(2016).『子どもが主体的に自分の言語活動をデザインする力を育む年少者日本語教育――生徒の複言語を活かした支援の試み』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).

発表

  • 呉京児(2016年3月20日).「複言語複文化をもつJSL中学生の日本語教育実践――生徒の複言語を活かした支援の試み」第6回年少者日本語教育研究フォーラム(早稲田大学).

高 千叶(こう ちよ)

研究・関心分野

JSL高校生との関わり合いから,彼らの日本語・母語習得と教科学習に興味を持つようになりました。現在は神奈川県の高校で,中国にルーツを持つJSL高校生の放課後支援に携わっています。指導中は日本語だけではなく,子どもたちの母語である中国語も積極的に使うようにし,複数言語を併用する指導方法のあり方を探求したいと思います。

学位論文
  • 高千叶(2016).『「移動する子ども」にとって複数言語を使用する意義とは何か――JSL高校生への複数言語による指導から』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).

自己紹介

大連外国語大学日本語学部卒業

日本生まれ,六歳までを日本で過ごし,その後中国へ帰国。帰国後家庭内では主に日本語,家庭外では中国語を話すようにしてきました。名前の「千叶」は「千葉」の中国語の簡体字で,千葉で生まれたことからこの名前を両親が付けてくれました。中国語と日本語を日常生活の中で話すことや自分の名前から,幼少期に「移動」してきた貴重な体験を常に思い起こします。自分の「移動」の経験を生かしながら,JSL児童生徒の日本語教育を考えたいと思います。

小谷 裕子(こたに ゆうこ)

研究・関心

日本国外の中等教育機関における日本語教育に関心を持っています。私がその中でも特に注目しているのは,外国語として教えられる日本語の授業に参加している日系の子どもたちです。日系の子どもたちが求める「学び」をどのように教室につくり出していけるのか考えていきたいと思っています。

学位論文
  • 小谷裕子(2017).『幼少期に補習校に通った経験をもつ人たちへの理解のあり方の可能性を探る――カナダで補習校に通った3名のライフストーリーから』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).

自己紹介

早稲田大学文化構想学部卒業(副専攻「日本語教育学研究/マルチリテラシーズ」)

学部時代に副専攻で年少者日本語教育について勉強したことがきっかけで,日本語教育に興味を持つようになりました。カナダに留学したときに補習校に携わった経験も,本研究科に進学したきっかけになっています。修士課程在籍中には,カナダのアルバータ州エドモントン市の高校へ日本語教育のTAとして一年間派遣されました。修士課程修了後は,アメリカの大学で日本語教育に携わります。

張 梦卉(ちょう むき)

当研究室,博士後期課程に進学 >

東 雅江(ひがし まさえ)

研究・関心

海外で子どもを育てている親の,ことばに関する教育意識と,子ども自身は日本語を学ぶことをどう受け止めているのかに関心があります。

学位論文
  • 東雅江(2016).『「移動する家族」にとって「一時帰国」の意義とは――「移動」によってことばの力を育む「実践」』早稲田大学大学院日本語教育研究科修士論文(未公刊).

自己紹介

鹿児島大学法文学部法学科(現,法政策学科)卒業

放送局に勤めたのちカナダに移住しました。日本語教師としては,学生からビジネスマンまで,多様な学習者に教えてきましたが,なかでもカナダで子どもたちに教えた経験が,年少者日本語教育研究を志すきっかけとなりました。

修士課程修了後は大学で留学生などに日本語を教えます。