ハンガリーより@国際交流基金ブダペスト事務所

飯野令子

第3回 秋のブダペスト [2005年10月]

9月から新学期が始まりました。私が担当する日本語講座は9月の初めに募集説明会を開き,4日間の募集で100名以上の受講希望者が集まりました。レベルはゼロ初級から中級程度の人たちで,大学生,社会人,高校生もいます。ハンガリーでは合気道,柔道などの武道が盛んで,武道をきっかけに,日本語学習を始める人が多いです。また,日本のアニメや漫画はとても人気があるので,それを動機にする人も多いようです。さらに驚くのは,外国語はもう何ヶ国語もできるので,難しいといわれる日本語に挑戦してみたいという,語学学習を趣味とするような人もいます。狭い地域で多くの言語が話されるヨーロッパならではの動機ではないでしょうか。

10月最終週に冬時間が導入されると,夕方5時でもう真っ暗です。夏は日が長く,夜遅くまでレストランのテラスで食事をしたり,野外のイベントを楽しむ人が多いですが,秋になるとテラスは撤去され,野外のイベントがなくなるので,街の景観は寂しくなります。しかし,室内は10月半ばから暖房が効いていて快適ですし,オペラや演劇などのシーズンは秋からです。ブダペスト市内には温泉もたくさんあります。寒くて,暗い冬をどう乗り切ろうか,という心配はいらなそうです。

ゲッレールトの丘から見たドナウ川
(写真)ゲッレールトの丘から見たドナウ川

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