大学院で年少者日本語教育を学びたい
―川上研究室に入学を希望する人へ―

4.博士論文作成は,どのように進めるのでしょうか

博士課程に入学を希望する人は,修士課程で「年少者日本語教育」に関する修士論文を書いていることが期待されます。博士課程から「年少者日本語教育」を行うことも可能ですが,3年で「年少者日本語教育」の博士論文を書くためには,入学前にしっかりと勉強をしてからチャレンジしてください。また入学前に「年少者日本語教育」に関する研究論文を発表するなど,実質的な研究を行っていることが,博士課程で博士論文を書く上で必要でしょう。

博士課程における博士論文作成の指導は,対面でも,遠隔でも可能です。遠隔というのは,メールやスカイプ等による指導です。常に指導教員と連絡をとりながら,博士論文研究を進めるとともに,どのような研究成果を,いつどこで発表をするかなど,相談をしながら進めます。そのような研究論文は発表前に十分な指導を受けることができます。早稲田は博士課程の学生が多いので指導が受けられないのではないかと考える人もいるかもしれませんが,博士課程に入学した院生は3年で博士論文が完成できるように個別の指導を丁寧に受けることができますので,安心して進学してください。

5.日本語教師としての将来構想

在籍中にどのような心構えで過ごし,修了後は,どこで活躍しているのでしょうか。

  • 年少者日本語教育の実践は,大人を対象にした日本語教育にも必ず役立ちます。年少者日本語教育に関わると,日本語教育観が変わります。
    なぜなら年少者日本語教育は,日本語教育の中心に位置するからです。
  • 将来のために,在籍中から論文を書いたり,学会等で発表したりすることが勧められています。発信することは,研究科全体で奨励されています。
  • 学内にはたくさんの研究会があります。入学後は積極的に参加しましょう。また,学外の学会や研究会にも参加し,自分の実践研究を発表することも勧めます。学内には「早稲田こども日本語研究会」や「わにっ子クラブ」があり,研究や実践を行うことができます。
  • 修了後は,どのようなところへ進むのでしょうか。修了生の中には,大学で日本語を教える日本語教師になる人もいます(先輩たちの修了後の詳しい情報は,別表を参照ください)。
  • 修了後の進路については,在籍中から,早稲田の日本語教育研究センターをはじめ,他大学の非常勤講師や海外への派遣日本語教師など具体的な目標を持って準備を進めるとよいでしょう。早稲田の大学院では,年中,就職情報がメーリングリストで在籍生や修了生一人ひとりに送信されてきます。
  • 在籍中から,プロとしての振る舞いに留意しましょう。締切のある提出物は期日までに提出する,学外の教育委員会や学内の各種委員にはきちんと連絡・報告する,指導教員に研究の進捗状況を報告するなど,「日本語教師としての社会性」を身につけることも,将来のプロの道へつながります。
  • プロを目指して,各自,資質向上を目指しましょう。

以上のように,大学院で年少者日本語教育研究を進めるには,知力・気力・体力が必要です。入学前に十分に鍛えておいてください。

6.ゼミの合言葉

年少者日本語教育は,早稲田から始まる。