南十字星の下で――優子のメルボルン便り

第2回 2006年4月

青木優子(研究内容紹介

3月は初秋の爽やかな陽気が続き,メルボルンで一番良い季節なのだそうだ。そのため,国際規模の催しが2つも行われ,メルボルンの街は活気に溢れていた。今回はそのイベントについて報告したいと思う。

コモンウェルス・ゲームズまず3月15日~26日までの12日間は,英連邦のオリンピックであるコモンウェルス・ゲームズが開催された。コモンウェルス・ゲームズは4年に一度,連邦国各国の持ち回りで開催されるのだが,今年はそれがたまたまメルボルンで行われ,英連邦77カ国が参加した。国を挙げての一大イベントのため,ヴィクトリア州の小・中・高校は開催期間中の2週間,全て休みとなり,街は各国からの観光客で溢れかえっていた。競技には水泳,陸上から,日本ではあまり馴染みのないクリケットやネットボール,グラスホッケー等といった英国の伝統的なスポーツも多数あり,このイベントの開催を通して,英連邦の結束の強さを実感した。一方で,どの種目でも,勝つのはいつもオーストラリア,カナダ,イギリス,ニュージーランドといった先進諸国ばかりで,スポーツのイベントにおいてでさえも,連邦内の先進国と発展途上国の歴然とした格差を目の当たりにさせられたように思う。

F1GP

コモンウェルスが終わると,続けて3月30日~4月2日までは,F1のオーストラリア・グランプリが開催された。例年は3月の上旬に開催されているそうだが,今年はコモンウェルスのため,1ヶ月遅れの開催となった。会場となったアルバート・パークは,メルボルン・グラマー・スクールから徒歩10分という近さにあるため,授業をしていても,猛スピードで走る車のエンジン音が教室まで響いてきて,生徒はなかなか集中できない様子だった。街も,コモンウェルス程ではなかったが,引き続き観光客で賑わっていた。

F1GP

ようやく今週から,秋の深まる街はまた元の落ち着きと静かさを取り戻し,以前の生活に戻った。お祭り騒ぎが終わり,温かい季節が終わってしまった寂しさを感じるとともに,ゆったりとした時間の流れを嬉しく思う。(あおき ゆうこ)

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