岡田亜矢子

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この研究室でやりたいこと・研究室を目指す方へのメッセージ

異文化間教育としての日本語教育に興味を持っています。つまり一方的に日本語や文化を教えたり同化要請はしない,異文化接触での摩擦や対立は排除すべきものと捉えない,一個人と出身国文化を同一視せず,互いの文化を理解し尊重し合って生きるなどといったことです。

従来の日本語教育の目標は日本語母語話者の使う正しい日本語を学び,知識を得ることに焦点が当てられてきました。非母語話者の話す日本語には誤用があり,矯正の対象とされてきたと思います。しかし異文化間教育として多文化の共生をめざした場合には,目指すものが自ずと異なってくるでしょう。

日本人と外国人が同じ社会の隣人として共に学び合うという観点に立ち,互いを理解し合うために使われる「共生のための言語としての日本語」について考えたいと思っています。そこで使われる「ことば(日本語)」とは,相手に伝えたい・相手を解りたいといった欲求から生じるコミュニケーションの媒介として創出する「ことば」だと考えます。異文化間で何か問題が起きたときも,それをいかに回避するかではなく,問題を解決して次へ進んでいく,そのときに「ことば」はとても重要な手段となるでしょう。

こういったことに興味をお持ちでしたら,ぜひ池上摩希子研究室をお訪ねください。一緒にいろいろなことを考えていけたら嬉しいです。